ベトナム、特にハノイでの近年の日本語教育関連業界の3大トレンド

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ベトナム、特にハノイでの近年の日本語教育関連業界の3大トレンド

 ベトナム、特にハノイでの近年の日本語教育関連業界のトレンドを3つほど挙げてみます。

1. ベトナムの日本語学習者数が減少傾向

 第1に、ベトナムの日本語学習者数が減少傾向、特に2大都市であるホーチミン市ハノイでの日本語学習者数が減少傾向にあるのではないか、ということを挙げてみたいです(「日本語学習者数の減少傾向」が言い過ぎのように感じられるようでしたら、「日本語学習者数の伸び悩み」とでも読み換えていただければ幸いです)。2、3年前は日本語教師の方々の中でも意見が分かれていたように思われますが、昨年ぐらいからは一部の地域や一部の教育機関を除き、日本語学習者は軒並み減少しているか、何とか現状を維持しているような状況のようです。

 一例を挙げますと、ホーチミン市最大の日本語センターとして知られるドンズー日本語学校の場合、堀江氏の下記のエントリー
http://d.hatena.ne.jp/keishu48/20110419/1303142445
ホーチミンのドンズー日本語学校
によると、

 このような歴史を踏まえて、日本に学ぶベトナム人を増やそうという理念に基づいた日本語学校が1991年創立の「ドンズー」であるわけです。現在、学生は一時の5,000人から急激に減って約2,000人、これまで600人ほどの留学生を日本に送り出してきています。日本語離れは他の学校にも共通だとのこと。やや心配です。

とのことのようです。

 公式な場でお聞きしたわけではないので確実ではありませんが、ハノイで最大と言われている日本語センターも日本語クラスの受講者総数が最も多かった時期と比較してかなり減少しているようです(「受講者数は減少しておらず受講者数減少は事実に反している」ということでしたら、大変申しわけありませんでした。お手数をおかけしてすみませんが、メール等でその旨お知らせいただけないでしょうか)。

 大変残念ですが、ホーチミン市でもハノイでも日本語学習者は減少しているのではないでしょうか。昨年の東日本大震災原子力発電所の事故の影響もありますが、2、3年前からベトナムの日本語学習者数は横ばい(現状維持)、または、減少していたように思われます。

 東南アジア各国でもだいたい同じような状況のようですが、どちらかというと、ベトナムでの日本の存在感は薄くなっていく方向に向かっており、ベトナムにおける日本語学習の実用性も低下してきているようです。そのような日本の存在感や日本語の実用性の低下傾向が日本語学習者減少に拍車をかけているのかもしれません。

 そして、中国とはやや事情が異なるのかもしれませんが、ベトナムでは日本のアニメや日本のマンガのファン、オタクと日本語学習者はそれほど重なっていないように思われます。日本のアニメや日本のマンガのファン、オタクで日本語を学習している/していた人は、多く見積もったとしても20%程度に過ぎないのではないでしょうか。

2. 中等教育での日本語教育の普及(今回のエントリーでは詳しく取り上げません)

 ベトナム、特にハノイ日本語教育の2つ目のトレンドとしては、中等教育での日本語教育の普及が挙げられるかもしれません。中等教育日本語教育のほうは国際交流基金が支援されていて、ベトナム以外の日本語教育業界の方々からも注目を浴びているように思われます。比較的情報が収集しやすいかと思われますので、今回のエントリーでは詳しく取り上げません。いつかまた別の機会に取り上げてみたいと思っております。

3. 研修生(技能実習生)への日本語教育の増加

 3番目のトレンドしては、研修生(技能実習生)への日本語教育の増加が挙げられるのではないでしょうか。

 ベトナムからの研修生(技能実習生)ですが、特に昨年の東日本震災以後、中国からの研修生(技能実習生)の訪日が少なくなったこともあり、ベトナムの研修生(技能実習生)需要が増加しているようです。

 それにともない、ベトナムでは少なからぬ日本語教師の方々が研修生(技能実習生)事業関連のお仕事をされているようです。日本人日本語教師の方々の中にも研修生(技能実習生)への日本語教育に関わる方々は少なくありません。一例を挙げますと、現在ハノイ日本語教師会の世話役をされている日本人の方も研修生(技能実習生)関連業界のお仕事をされているようです。

 ベトナムでの研修生(技能実習生)への日本語教育事業、現場の大きな課題の1つとして、教え方が上手で熱心なベトナム人日本語教師の(継続的な)確保が難しいことが挙げられるのではないでしょうか。

 もっとも、数年前のハノイでは、日本からベトナムに戻ってきた元研修生(技能実習生)や元留学生(日本のビジネス専門学校などの卒業生)が他に仕事がないので、研修生(技能実習生)向けの日本語研修センターで半ばいやいや教えているようなひどい有様でした。もちろん、教えるためのトレーニングもほとんど受けていないようでした(ご参考までに、その当時のホーチミン市の研修生(技能実習生)向けの日本語教育は、同時期のハノイと比較すれば、まだしも良かったようである、と聞いております)。

 数年前のひどかったときと比べれば、一部の送り出し機関、研修センターに限定されるとはいえ、ベトナム人の日本語専攻の大卒者を採用して(それなりの期間)継続的に雇用するになってきている、ということ1点だけをとってみても大進歩である、と言えなくはないのかもしれません。

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