ベトナムの研修生(技能実習生)のおかれている状況、ベトナムでの研修生(技能実習生)日本語教育事情

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ベトナムの研修生(技能実習生)のおかれている状況、ベトナムでの研修生(技能実習生)日本語教育事情

 現時点において当社/当センターが知り得た限られた情報に限定されるのですが、ベトナムでの研修生(技能実習生)がおかれている状況や研修生(技能実習生)の日本語教育事情に関して、まとめておきます。

  • ベトナム人研修生(技能実習生)は高校卒業以上の学歴を有する人が選ばれているようです。高校卒業の学歴がもっとも多く、専門学校や短大を卒業した人もいるようですが、大卒のベトナム人はほとんどいないようです。日系企業でワーカーをしていたことがある人もけっして少なくはないようです。ベトナムの「ワーカー」は、日本では「ブルーカラー」や「工場労働者」に該当するようで、会社によっては「オペレーター」や「工員」と言うこともあるようです。)
  • 年齢は18歳から30歳過ぎぐらいまで、男女ともにいます。受け入れ企業の希望や職種、適性等により男性ばかりが選ばれることもあれば、女性ばかりが選ばれることもあるようです。
  • 送り出し機関や研修センターによって状況は異なりますが、ベトナム人研修生(技能実習生)のために3か月から6か月ぐらいの日本語学習期間が設けられているようです。
  • 日本語習得能力、習得意欲は高い人もいれば、低い人もいます。人によって相当大きな幅があるように思われます。
  • ベトナムで研修生(技能実習生)の日本語教育に使用されるメインの教科書は、『新日本語の基礎』か『みんなの日本語』であることがほとんどのようです。
  • その他、ベトナム語翻訳付きのものも含めて、研修生(技能実習生)向けの日本語教育やマナー教育に使用される副教材や参考書がかなりたくさん出版、作成されています。研修生(技能実習生)向け副教材や参考書は、実際にいくつかの研修センターで使用されているものもありますが、研修生(技能実習生)の職場環境や作業現場のバリエーションが大きいこと、教材開発にそれほど労力やお金がかけられていないこと等あり、現時点では決定版と言えるようなものがありません。
  • ベトナムでは少なからぬ日本語教師の方々が研修生(技能実習生)事業関連のお仕事をされているようです。日本人日本語教師の方々の中にも研修生(技能実習生)への日本語教育に関わる方々は少なくありません。
  • ベトナムでの研修生(技能実習生)への日本語教育事業、現場の大きな課題の1つとして、教え方が上手で熱心なベトナム人日本語教師の(継続的な)確保が難しいことが挙げられるのではないでしょうか。
  • もっとも、数年前のハノイでは、日本からベトナムに戻ってきた元研修生(技能実習生)や元留学生(日本のビジネス専門学校などの卒業生)が他に仕事がないので、半ばいやいや教えているような有様でした。もちろん、教えるためのトレーニングもほとんど受けていないようでした。その当時と比べれば、一部の送り出し機関、研修センターに限定されるとはいえ、日本語専攻の大卒者を採用して(それなりの期間)継続的に雇用するになっている、ということだけでも大進歩である、と言えなくはないのかもしれません。
  • ベトナムにおける研修生(技能実習生)への日本語教育は、「現場(仕事)のコミュニケーションツール」としての日本語教育という重要な分野ではありますが、効果的な教え方に関してはそれほど研究や調査は行われていないようで、活発に議論が行われているとは到底言いがたいように思われます。
  • 日本では法的にはベトナム人研修生(技能実習生)を含む外国人研修生(技能実習生)を研修(技能実習)目的で受け入れているようですが、日本から戻ってきたベトナム人研修生(技能実習生)が日本での就労経験を有効に活用できていないように見受けられるケースが多いように思われます。
  • ベトナム人研修生(技能実習生)の最大の目的はお金を稼ぐことにあるようです。日本の受け入れ企業もオペレーター受け入れを主な目的としている(受け入れ企業が多い)ように思われます。日本から戻ってきたベトナム人研修生(技能実習生)が日本での就労経験を有効に活用できていないように見受けられるケースが多いことと合わせて考えると、日本における研修(技能実習)制度の建前は形骸化しているのではないかと思わないでもありません(でした)。

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