日本人がベトナムで農産物の生産、販売をしていく上で最も大きな問題は?

 Anh Sao Co.,ltd(アンサオ)/のぞみ日本語センターです。ベトナムの首都ハノイベトナム北部で翻訳・通訳、コンサルティング・リサーチ、教育・研修等のサービスをご提供しています。

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http://www.anhsao.org
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日本人がベトナムで農産物の生産、販売をしていく上で最も大きな問題は?

 現時点(2016年の時点)で参照可能なFAO等がまとめた世界の農産物に関する統計データによりますと、ベトナムは胡椒、カシューナッツの生産量が世界第1位、コーヒー豆生産量が世界第2位(ただし、ロブスタ種が主)、コメの輸出量は世界で有数の国であり、その他、様々な野菜、果物、作物を栽培、生産、販売しているようです。現時点(2016年の時点)においても、ベトナムは総人口の相当多くの割合の人たちが農業に従事している農業国である、という一面を持っています。

 近年、日本の法人や個人の方々でベトナムでの農業に投資、参入される方々が増加してきているようです。数か月前には日本の大手IT企業がベトナムの農業に参入するというニュースが報じられ、日本でもベトナムでも多少話題になったということもあったようで、そのニュースのことをおぼえている方々も少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。

 ベトナムでは気象などの自然条件や農業を取り巻く環境が日本と相当大きく異なることもあり、ベトナムで農業を行うためには様々な課題を解決していかなければならないのですが、課題の解決のために考えなければならないことを挙げるということ自体が大変なことなのかもしれません。現在、日本やその他の国で農業を専業とされてきたご経験をお持ちの方々で、かつ、ベトナムの地方、農村の現状もよくご存知の方々というのは、ほとんどいらっしゃらないのではないでしょうか。

 まずは、一般的な事項として、ベトナムや他の国で農業ビジネスを手がけようとされている方々にとって、日本国外でビジネスとして農業をするときにすべきことが要領よくまとめられている文章を、宮崎大輔さんという方がまとめられているようですので、ご紹介します。下記のURLのエントリーです。

http://jiburi.com/world-agribusiness/
海外で日系企業の農業ビジネスは成功するのか?野菜と花栽培の成功事例と準備手順と注意点を農業コンサルが解説

 昨年から今年にかけて当社/当センターのほうに農業関連の件でお問い合わせ、ご連絡をいただいたことがあり、当社/当センターのほうでは上記のエントリーを参考にさせていただきました。

 次に、ベトナムに特化した情報としては、JETROがまとめた資料(PDFファイル)で、

https://www.jetro.go.jp/ext_images/_Reports/02/f02aa2a7f34d0b98/jetro_agrireports_vn201503.pdf
ベトナムにおける高付加価値野菜の栽培・流通関連制度調査

という調査レポートがあり、有用ではないかと思われます。ベトナムでの農業ビジネスにご関心、ご興味をお持ちの方々のご参考になることかと存じます。

 これからベトナムでの農業に投資、参入されるお考えをお持ちの日本人の方々、上記のエントリーやレポートに挙げられている事項の中で何が一番大きな問題、課題になるとお考えでしょか。

 現時点(2016年の時点)で当社/当センターが考えているベトナムでの農産物の生産、販売といった農業ビジネスを進める上で最も大きな問題は、人材の問題、人的問題に帰着するのではないかと思っております。

 失敗事例のご紹介で恐縮なのですが、ベトナム北部の某省でシイタケ栽培を手がけようとされて試験栽培は成功した(ようである)ものの、その後、ベトナム人パートナーと日本人投資家が大きなトラブルを起こしてしまい、日本人側が尻拭いさせられただけではなく、シイタケ栽培も放棄せざるをえなくなった(ようである)ということがあったようです。他には、(前述の某省とは異なる)ベトナム北部山間部の某省でイチゴ栽培にそれなりの金額投資したものの、様々な人的な要因(その人的要因の1つは、アドバイザーの日本のイチゴ栽培農家の方と日本人現地担当者の方の考え方や見解の相違に起因するものであったようです)で、日本側も数百万円以上が回収できず損失を被り、ベトナム側も生産管理ができずに失敗に終わった(ようである)というケースもあったようです。

 人的問題の解決はケース・バイ・ケースという面もあり、とても一言二言で対応策や解決案を言い尽くせるものではありませんが、しっかりとした(、かつ、それほど強欲ではない)ベトナム人パートナーを選んで信頼関係を醸成できるように最大限努力すること、日本人側とベトナム人側とのコミュニケーションを日頃から良くしておくこと(コミュニケーションできる言語をきちんと確立しておくこと)は、どちらも重要なことなのではないかと思っております。

 当社/当センターのほうでは、ベトナム南部(主にホーチミン市ラムドン省ダラット市)で新たな形で農業ビジネスを展開されている企業関係者の方々ともご面識があり、ベトナム南部の企業関係者の方々にお時間をつくっていただけるようアレンジすることもできるかと存じます。

 ベトナムでの農業ビジネスにご関心、ご興味をお持ちの方々、ベトナムで農産物の生産、販売を計画しているもののベトナム現地での農業ビジネスに不安をお持ちの方々、良いパートナーや良い参考事例をお探しの方々、当社/当センターのEmailアドレス
Email:anhsaoinfo@gmail.com
まで、お問い合わせ、ご連絡いただければ幸いです。

 よろしくお願いいたします。

ベトナムで農業ビジネスを手がけようとお考えの方々にもう一言二言だけ

 ベトナムでの外国資本(外国資本独資)による農業ビジネス参入は相当大変なようです。外資独資で行うのかどうか、ベトナムの有力企業や有力パートナーと合弁・提携するのかどうか、できるかぎりの情報収集をされた上でご検討されたほうがよろしいかもしれません。

 様々な許認可関係、(政府関係者や)地元有力者とのコネクション作り、現地での資材調達、等々のいくつもの障壁を乗り越えなければならないようです。

 その他に、実際に農業を行うベトナムの地方は、ホーチミン市ハノイ市のような大都市と相当状況が異なり、生活面や仕事面で相当不便であることを覚悟しておかれたほうがよろしいかもしれません。

 そのことに加え、日本人の現地担当者の方々が直接(ベトナム語少数民族の言語はわかる)ベトナム人とコミュニケーションを取ることになることが多いでしょうから、そのためにベトナム語(や少数民族の言語)で話せるように少しずつでも努力されるほうがよいかもしれません。当社/当センターが知っているかぎり、ベトナムの農村では、多くの場合、日本語や英語、中国語は通じないようです(ただし、がんばって、あるいは、運良く、日本語や英語等が通じる人がいることもあるようですが)。

 何かのご参考になれば幸いです。

参考情報

http://jiburi.com/world-agribusiness/
海外で日系企業の農業ビジネスは成功するのか?野菜と花栽培の成功事例と準備手順と注意点を農業コンサルが解説

https://www.jetro.go.jp/ext_images/_Reports/02/f02aa2a7f34d0b98/jetro_agrireports_vn201503.pdf
ベトナムにおける高付加価値野菜の栽培・流通関連制度調査

 ベトナム航空の日本語機内誌である「ヘイテイジ・ジャパン/HERITAGE japan」24号(2016年10月-12月)の"BUSINESS FOCUS 2016"特集がベトナムの農業業界のようで、51ページにあるというコラムではJETROハノイ事務所の竹中直生氏がベトナムの農業業界に関して解説されているようであり、52ページから55ページで農業ビジネスを手がけていらっしゃる事業者の方々へのインタビュー記事が掲載されているようです。

当社/当センターまでご連絡、お問い合わせください

 当社/当センターのホームページは

http://www.anhsao.org
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 ご連絡は当社/当センターのEmail:anhsaoinfo@gmail.comへよろしくお願いいたします。

 今後とも当社/当センターをよろしくお願いいたします。