日本人感覚で便利な商品はベトナムでは意外と売れない?
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日本人感覚で便利な商品はベトナムでは意外と売れない?
確か、今から5〜6年ほど前の話だったでしょうか、「ベトナムはとても暑い。冷たい飲み物の需要が多いから、氷をたくさん使う。ならば、きっと砕氷機、アイスクラッシャーが売れるに違いない」と(いうようなことを)見込んで、数十台(数百台だったかもしれません)の砕氷機、アイスクラッシャーをベトナムへ輸入した会社がありました。
最近でこそあまり見かけなくなりましたが、当時は大きな塊の氷(調べてみたところ、角氷と呼ばれているようです)を道端でのこぎりで切っていたり、ある程度の大きさに切り分けた氷をずた袋に入れて棒で叩いて細かく砕いているのをよく見かけたものです。
そのような様子を見て、おそらく砕氷機、アイスクラッシャーが売れるのではないかと考えられたのではないでしょうか。
ところが、輸入した砕氷機、アイスクラッシャーは、ほとんど売れなかったようで、大半は倉庫で錆びついてしまったとお聞きしました。
目の付け所はなかなか良かったのではないかと思われるのですが、、。
売れなかった原因としては、おそらく次のようなことがあったのではないかと推測しています。
- (氷を扱う業者、ジュースやビールの販売者にとって)価格が高かったのではないかということ。
- 一般的な日本人と(当時の)一般的なベトナム人の衛生観念の違い。
- PR・プロモーションの拙劣さ、または、PR不足。
特に2番目の点ですが、当社/当センターのスタッフは、当時から、氷をずた袋に入れ棒で叩いて細かくしているようなところのジュースは、できるかぎり避けるようにしていたのですが、それでも氷のせいでお腹の調子が悪くなってしまったことが何度かありました。
ことばは悪いですが、(当時の)一般的なベトナム人は少しくらい不潔であっても気にしない、お腹をこわさない、日本人ほど潔癖症ではない、ということがあったのではないでしょうか。
最近、といってもここ2、3年のことですが、きれいさ、清潔さを売りにしたジュースのお店も出てきています(ただし、ジュースの値段はやや高いので、それほどはやっていないようですが)。キューブアイス(のようなもの?細かく砕かれている業務用アイス)もお店によっては(ごく普通に)使っています。
数年前に輸入した砕氷機、アイスクラッシャーがほとんど売れなかった件に関しては、単にその会社特有の原因によるものだったかもしれません。または、時期が早過ぎただけ、運が悪かっただけかもしれません。
それにしても、日本人が考える便利な商品、日本人感覚で便利な物というのは、ベトナム(や中国)では意外とはやらない、売れないように思われます。バカ受けしてちょっとしたブームになるようなものも少数はあるようですが、当社/当センターのスタッフが見聞した範囲では、あまり知りません。
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