第23回ハノイ日本語教育セミナーに参加しました
Anh Sao Co.,ltd(アンサオ)/のぞみ日本語センターです。ベトナムのハノイで翻訳・通訳、コンサルティング・リサーチ、教育・研修等のサービスをご提供しています。
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第23回ハノイ日本語教育セミナーに参加しました
2010年4月11日、VJCCハノイで第23回ハノイ日本語教育セミナーが行われました。当社/当センターのスタッフも参加させていただきました。
セミナーのテーマは「自己モニターを活用した音声教育」というものでした。日本語学習者が発音に関して独自の基準を自らつくれるように教師が手助けするとともに、学習者がその基準や発音を修正していくことを手伝う、というものでした。
セミナー中に放映されたビデオによると、具体的な手順は次のようになります(当社/当センターのスタッフによるまとめです)。
- . まずモデルになる音声を教師が聞かせて、学習者がどのように2つ(、もしくは複数の)音声が異なるか(ある程度)認識できるようにする。具体的には「A:そ」、「B:しょ」というふうに提示し、教師がどちらかを言って、学習者にAの札かBの札を上げてもらうようにする。(全員が100%できるようにならなくても、かなりの割合でできるようになった時点を見計らって、次の手順に進みます)
- . 学習者が聞き分けのポイントをそれぞれまとめ、1人ずつ発表。教師のほうは板書にポイントをまとめ、適宜フィードバック。教師のほうでは、正解を言ってしまわない、自分の持って行きたい方向に無理に誘導しないこと、かつ、学習者の言うことをよく聞きながら、音声学の知識に基づき上手にフィードバック、フォローする。(→特にここの箇所が難しいと思われます)
- . それぞれの学習者に2つ(、もしくは複数の)音声をリピートしてもらう。(ビデオで見た学習者の中にすでにほぼ完全にできている人がいたということもあり、その人が1番最初に指名されていました。)それぞれの学習者、教師もAの札かBの札を上げるようにする。(上手にできそうな学習者から順番に当てることがポイント、まだ上手にできない学習者は後のほうで当てるようにします)
- . 一通り発音してもらった後で、学習者が聞き分けのポイントをそれぞれもう1度ぞれまとめる。1人ずつ発表。教師のほうは板書にポイントをまとめ、最初のときとの意見の違いを考慮しながらフィードバック。
- . 今度は1つの音(単音)ではなく、その音をつかったことばで1〜4をくりかえす。具体的には、「A:そ」、「B:しょ」が含まれる語、「A:そうきん」、「B:しょうきん」で1〜4をくりかえす。教師のほうは学習者の聞き取りの様子、発声に注意しながら、それぞれの意見を板書にポイントをまとめ、フィードバック、フォローする。
学習者のみなさんが自らそれぞれの音の違いについて何らかの聞き分けの基準をつくることができた、そして、その基準に合わせて違いを聞き分けられた、発音し分けることができた、と思われる時点が(とりあえずの)授業のゴールとなる、ということのようです。
当社/当センターのスタッフが理解したところによると、「日本語の発音を学ぶとき、学習者のほうが自分でどのように発音されるのかということを認識し(最初は似ているように聞こえるが実際は異なる発音の違いを)考えながら学ぶ」というアプローチのように感じられました。「日本語学習者が発音して教師から直されるのを待つのではない」ということも従来の発音指導方法との大きな違いではないでしょうか。
ベトナムで日本語を学習されている方々にはもちろんのこと、日本人でベトナム語学習されている方々にも有効な方法のように思われます。当社/当センターではベトナム語を日本人に学習してもらうときも今回のセミナーで学んだことを活用させていただこうと考えています。
講師の方、関係者の方々、ありがとうございました。
関連情報(2010年4月20日追記)
http://mongolia.seesaa.net/article/146390310.html
自己モニターを応用した音声教育
http://www.bunka.go.jp/1kokugo/7_tokyo_7-2.html
日本語教育研究協議会 第2分科会「音声学・音韻論の応用について考える」
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