ベトナム企業の度重なる「忙しい」という言い訳は許容してよいのでしょうか

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ベトナム企業の度重なる「忙しい」という言い訳は許容してよいのでしょうか

 今月(2013年7月)初めに公開された日本語によるベトナムIT関連の記事で、「元日本留学生ベトナム人社長が『今忙しいので、また改めて実施します』という回答ばかりで、業務が全く進まず、当該案件は空中分解した」というような内容のケースが取り上げられていました。当社/当センターのほうでは、ほんとうかどうかは十分な判断が難しいのですが、仮に記事に書かれている通りであれば、相当ひどいケースのように思われます。

 今回のエントリーは、その記事全体のご主旨からは、やや外れるところであるかもしれませんが、記事の上記の箇所に関して取り上げたいと思っております。

 記事の該当部分は、「親日でも安心できない--オフショア開発で人気急上昇のベトナム人と付き合う方法」という記事の3ページ目で、

http://japan.zdnet.com/development/sp/35033199/3/
親日でも安心できない--オフショア開発で人気急上昇のベトナム人と付き合う方法

というところです。

 該当箇所を引用させていただきます。

「忙しいからできなかった」が、対外的な言い訳になる場合もある

 例えば、筆者の会社が後処理を請け負った案件の1つとして、次のようなものがありました。この案件では、日本側は、まずベトナム側と「業務提携」の契約を結び、その後、初回の力試しとして簡単な案件をベトナム側へ提示しました。日本側は繁忙期であった上に、ベトナム側の社長が元日本留学生ということもあり、あえて締め切りを設けず、「時間のある時に徐々にシステムを改修し、逐次日本側へ報告する」という段取りにしたそうです。

 その結果、ベトナム側からは、「いま忙しいので、また改めて実施します」という回答ばかり。結局、業務が全く進まず、当該案件はものの見事に空中分解してしまったそうです。

 ベトナムにおいては、「忙しいから……」という理由が、業務上、かつ、対外的な立派な言い訳になることがあります。こうした文化の違いには、注意が必要です。トラブルの基は、「日本とベトナムは、似ているけれども違う国」という基本的なルールを忘れたところからくることが多いようです。

 記事の執筆者の方は、『ベトナムにおいては、「忙しいから……」という理由が、業務上、かつ、対外的な立派な言い訳になることがあります』と指摘されていますが、みなさまはいかが思われますでしょうか。

  1、2回ほんとうに多忙なときについ「忙しい」と言ってしまうのは、しかたがないのかもしれませんが、何回も「忙しい」ということを言い訳にするようでは、

  1. 日本語が下手である(「忙しい」という言い方そのものが失礼であるという認識すらないほど日本語能力が低いということだと思われます)
  2. 日本のビジネス習慣やビジネス日本語の表現の基本がわかっていない、元日本留学生のベトナム人社長の会社ということを恥ずかしくてPRできないレベルである

という可能性が高いように思われます。

 リンク先では、当事者の日本企業の関係者の方々が元日本留学生ベトナム人社長の会社にどのようにご対応されたのかはっきり書いていないのでよくわかりませんが、記事の執筆者の方が最後のほうにまとめの一文で『ベトナムにおいては、「忙しいから……」という理由が、業務上、かつ、対外的な立派な言い訳になることがあります』と解説されていることは、相当おかしいように思われます。元日本留学生ベトナム人社長の会社が日本企業の業務を引き受けるケースで「忙しい」という言い訳を何度も使用したことを許容されているように理解され得るので、当社/当センターのほうではそのようなコメントそのものに違和感を感じざるをえませんでした。

 リンク先の記事のようなケースにおいて、元日本留学生ベトナム人社長の会社が日本企業の業務を引き受ける場合に何度も「忙しい」というのは言い訳にすらならないと思われます。

 以上となりますが、お時間がない方々のためにあえて要約しますと、リンク先の記事に出てくるベトナム企業、日本企業に関して、1. 元日本留学生ベトナム人社長の会社は日本語が下手である、 2. 元日本留学生ベトナム人社長の会社は日本のビジネス習慣の基本が分かっていない、 3. 何度も「忙しい」と言い訳してくるようなベトナム企業側の対応を日本企業側は許容すべきではない、 というようなところになるかと思われます。

 みなさまはいかがお考えでしょうか。

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