最近数年間のベトナム、ハノイの日本留学斡旋会社/留学センターの動向

 Anh Sao Co.,ltd(アンサオ)/のぞみ日本語センターです。ベトナムの首都ハノイベトナム北部で翻訳・通訳、コンサルティング・リサーチ、教育・研修等のサービスをご提供しています。

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 ベトナムからの日本留学にご関心をお持ちの方々、もしよろしければ、当センターの日本留学ブログ、

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最近数年間のベトナムハノイの日本留学斡旋会社/留学センターの動向

 当社/当センターの日本人スタッフが知っている範囲に限定されるのですが、最近数年間のベトナム北部、ハノイの日本留学斡旋会社/留学センターの主な動向をまとめてみます。
 日本の日本語学校の関係者の方々、ベトナムの日本留学斡旋会社/留学センターの関係者の方々には、ところによってはかなり厳しい内容になってしまっているのではないかと存じますが、当社/当センターとしましては、ベトナムからの日本留学がより良い形で行われるようになっていただきたいと思ってのことですので、ご理解いただけますようお願い申し上げます。ご意見やご感想、ご指摘、ご質問等ございましたら、当社/当センターのEmail:anhsaoinfo@gmail.comのほうまでご連絡いただけないでしょうか。

1. 日本留学斡旋会社/留学センターが活発に活動するようになったのは、2004年、2005年

 ベトナム北部、ハノイベトナム人の日本留学が活性化し、日本留学斡旋会社/留学センターが活発に活動するになったのは、2004年ぐらいからのようです。

 2004年ぐらいから日本留学の動きが活性化する一方、特にハノイベトナム北部において、法外な手数料を取る日本留学斡旋会社/留学センターの存在が幅を利かせるようになったのも、2004年、2005年だったのではないかと思われます。

 一例を挙げますと、現在もハノイを中心に日本留学斡旋事業を行っているある日本留学斡旋会社/留学センターのケースですが、ベトナム人留学生(当人、または、当人の家族)から日本への留学手続き手数料等の名目で1人あたり日本円で100万円から150万円近い金額相当の料金を徴収していた、ということが判明しています。

 ベトナム人留学生(当人、または、当人の家族)は、手続き手数料等の名目で徴収された法外な金額の他、日本での日本語学校の学費や日本での寮の費用などもその手続き手数料とは別に支払わなければなりませんでした。

 大変申し上げにくいことなのですが、特に2004年、2005年に日本に行ったベトナム人留学生の中には、学力的な問題、素行的な問題を持つ留学生がけっして少なくなかったようであり、ベトナム人留学生が日本語学校からの失踪してしまうこと、万引きや盗難等の事件を引き起こすことはめずらしくなかったようです。

 失踪してしまうことや盗難事件を起こしてしまうことはもちろん悪いことであり、留学生当人の責任は大きいのですが、失踪してしまう、事件を起こした留学生の中には、ベトナムで徴収された法外な手数料の返還に苦しんでやむを得ずにそのような道を選択せざるを得ない人がいたということもあるようです。

2. ベトナム人留学生の失踪、盗難事件発生多発を受けて入国許可審査の厳格化

 2004年、2005年に日本へ行ったベトナム人留学生の日本語学校からの失踪、万引きや盗難等の事件発生の多発という状況を受けて、東京入国管理局(をはじめとする日本の各地域の入国管理局)はベトナム人留学生への入国許可の審査を厳格化することを決定したようです。

 特に東京入国管理局ベトナム人留学生への入国審査が厳格化されたことにより、2006年から2008年(?すみません、2009年の初期かもしれません)までは、東京圏の日本語学校ではほとんどベトナム人留学生を受け入れることができないというような状況に陥ったようです。

 そのような状況下、ハノイ(やベトナム北部)で(それなりに)良心的に運営/経営していた2、3の日本留学斡旋会社/留学センターは、日本留学関連事業がほとんど経営的に立ち行かなくなり、廃業、転業に追い込まれてしまったようです。

 他方、ハノイベトナム北部において法外な手数料を取っていた(?現在も取っている?)日本留学斡旋会社/留学センターは、留学生(当人か家族)から法外な手数料等を取っていて経営的に多少余裕があったためか、2006年から2008年の時期においても、九州の日本語学校ベトナム人留学生を斡旋するなどして何とか生き残っているようです。
(ご参考までに、2006年から2008年においても、ハノイベトナム北部の日本留学斡旋会社/エージェントが九州の日本語学校ベトナム人留学生を斡旋することができたのは、福岡入国管理局(だけ?)はベトナム人留学生への入国審査が比較的緩かったという事情があったようです。)

3. 2009年以降、ベトナム人留学生の入国許可審査の緩和

 2009年以降、東京入国管理局(をはじめとする日本の各地域の入国管理局)のベトナム人留学生への入国審査は緩和され、2009年以降は東京圏の日本語学校にも再びベトナム人留学生が多数留学するようになってきているということは、ご存知の方々も多いのではないかと思われます。

 そうした流れを受けて、ハノイベトナム北部では、(2007年、2008年ぐらいから)2010年ぐらいまでに新たに日本留学斡旋会社/留学センターがスタートする動き、英米圏やフランス、東南アジア諸国等向けに留学斡旋を行っていた留学エージェントが新たに日本留学に参入するという動きがあったようです。その他、2004年、2005年に法外な手数料をかつて取っていた(?すみません、現在も法外な手数料を取っているかもしれませんが、はっきりとしたことは把握しておりません)日本留学斡旋会社/留学センターが、依然として日本留学斡旋の業務を続けています。
 現在、日本留学斡旋会社/留学センターとして活発に活動を行っているのは、どちらかというと前者のようです。
 新たにスタートしたところや新たに参入したところで比較的きちんと良心的に業務を行っているところもあるようですが、大変残念ながら、そういうところはあまり多くありません。
 当社/当センターの去年のエントリーでもご紹介させていただきましたが、

http://d.hatena.ne.jp/anhsao/20110812
ベトナムの一部の留学センター/留学斡旋会社が行っている疑わしい宣伝行為

というエントリーでお知らせしたように、新しくスタートされたところも相当疑わしい事項を記載して宣伝行為を行っているところ等あるようです。ご注意ください。

 2009年以降に日本へ留学したベトナム人留学生においても、2004年や2005年ほどではないものの、日本語学校からの失踪、万引きや盗難等の事件が少なからず発生しているようです。ベトナム人留学生が日本で引き起こすトラブルに対してどのように対処すべきなのでしょうか。次の項で少しだけ考えてみたいと思っております。

4. ベトナムからの日本留学はどのように行われるべきか――特にベトナム人留学生が日本で引き起こすトラブルにどのように対処すべきか

 2009年以降に日本へ留学したベトナム人留学生においても、2004年や2005年ほどではないものの、日本語学校からの失踪、万引きや盗難等の事件が少なからず発生しているようです。いったい、どうしたらよいでしょうか。
 ベトナム人留学生の日本語学校からの失踪、万引きや盗難等の事件と一言で言っても、留学生当人や当人の家族が抱える個別の事由や事情もあり、様々な原因や事情が関連しているようですので、一概にはどうしたらよいのかということは申し上げられません。
 現時点で当社/当センターが申し上げられることは、そのような最悪の事態を減少させるため重要なポイントの1つは、日本の日本語学校側の関係者の方々がベトナムの日本留学斡旋会社/留学センター側の関係者の方々に任せっきりにすべきではない、丸投げすべきではないということを認識することではないかと思われます。
 大変申しわけありませんが、現在までのところ、当社/当センターには20校/社前後の日本の日本語学校の関係者の方々にご訪問いただき、お話させていただきましたが、そもそも、半数以上の日本の日本語学校関係者の方々は、ベトナムのことをあまり/ほとんど知らないまま、そして、自社/自校のベトナム語によるパンフレットや留学資料も作成されておらずご訪問されています。「ベトナム人留学生1人あたり○万円まで出しますから、ベトナム人留学生を紹介してください」ということだけをおっしゃりにわざわざご来訪されているのではないかと当社/当センターのほうで判断せざるを得ない方々も少なくはありませんでした。当社/当センターとしても、大変残念に思っております。
 当社/当センターはそのようなことをするつもりはありませんが、ベトナムのことを知ろうとしないまま、それなりの準備もせずに、ベトナムを訪問してお金(だけ?)で物事を解決しようとする姿勢や態度が、現地の日本留学斡旋会社/留学センターに付け込まれる一因になっているのではないでしょうか。

 日本の日本語学校の関係者の方々がベトナムの日本留学斡旋会社/留学センターの関係者の方々に任せっきりにすべきではない、丸投げすべきではないということを認識したとして、日本留学の送り出し側であるベトナムの日本留学斡旋会社/留学センターと受け入れ側である日本の日本語学校でどのような形で連携するのがよいのでしょうか。そのことに関しては、もし機会がありましたら、また別のときにエントリーにまとめてみたいと思っております。

追記(2012年4月4日)

 大変すみません、

 2004年ぐらいから日本留学の動きが活性化する一方、特にハノイベトナム北部において、法外な手数料を取る日本留学斡旋会社/留学センターの存在が幅を利かせるようになったのも、2004年、2005年だったのではないかと思われます。

 一例を挙げますと、現在もハノイを中心に日本留学斡旋事業を行っているある日本留学斡旋会社/留学センターのケースですが、ベトナム人留学生(当人、または、当人の家族)から日本への留学手続き手数料等の名目で1人あたり日本円で100万円から150万円近い金額相当の料金を徴収していた、ということが判明しています。

で『留学手続き手数料等の名目で1人あたり日本円で100万円から150万円近い金額相当の料金を徴収していた』の箇所に関して、日本の日本語学校に納める年間の学費や入学費、日本での寮の費用等はその手続き手数料には含まれていなかったようです。
 その点、わかりにくかったのではないかと思われますので、上記の引用箇所のすぐ後に、

 ベトナム人留学生(当人、または、当人の家族)は、手続き手数料等の名目で徴収された法外な金額の他、日本での日本語学校の学費や日本での寮の費用などもその手続き手数料とは別に支払わなければなりませんでした。

という一文を補足させていただきました。以上、よろしくお願いいたします。

関連情報

http://d.hatena.ne.jp/keishu48/20110831
留学生のトラブルを防止するのに必要なことは
 国際教育交流コーディネーターの堀江氏のブログ、エントリー。エントリーで取り上げられているのは中国のケースですが、ベトナムにおいても『留学生の送り出し側と受け入れ側との連携プレイが必要で、法外な手数料を取るエージェントの存在にも何らかのメスを入れる手立てが必要だ』とのご指摘は、その通りではないかと思われます。
 

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 ご連絡は当社/当センターのEmail:anhsaoinfo@gmail.comへよろしくお願いいたします。

 今後とも当社/当センターをよろしくお願いいたします。